意外と高収益優良企業も倒産しやすので、対策をしましょう!
前期は法人税を多額に払って、当期赤字転落しても、法人税は原則として還付されない。これを私は倒産促進税制と命名しており、下記のように大企業も破綻している。
中小企業者等は過去1年分のみの法人税の還付を受けられるが、実際には、赤字になると粉飾決算をしている企業が多く、法人税の還付は受けていない場合が多い。したがって、中小企業者等も倒産しやすい。
- 1997年 山一証券
- 2000年 そごう 協栄生命保険
- 2001年 高松琴平電気鉄道
- 2003年 マツヤデンキ レオマワールド
- 2008年 アーバンコーポレーション ダイヤ建設 リーマン・ブラザーズ証券
- 2009年 ジョー・コーポレーション(松山市)
- 2010年 日本振興銀行
- 2011年 安愚楽牧場
- 2012年 NISグループ(松山市)
この日本の倒産促進税制はマクロ経済的にはとても良い税制である。効率の良くない企業を市場から撤退させ、残った企業を、高収益の大企業に成長させ、研究開発等が促進され、海外との競争で国際的優良成長企業として勝ち残れる可能性があるからである。
しかしながら、個別企業にとっては厳しい税制である。法人税が還付されれば、破綻しなくてすんだ企業も多い。
したがって、現在儲かっている企業は、今後は、人工頭脳等で過去の何倍もの速度で経済が変化し、赤字に転落するかもしれない。したがって、利益を繰り延べておくと、倒産防止が図れるうえに、下記主には、5つのメリットが生じる。
①
繰り延べた利益を益出しすることによる経営安定化
②
国際的税率引き下げ競争により、今後も法人税率が低下する可能性が大である。
法人税率が低下すれば、低下率分だけ免税になり、社外流失が減る。
③
利益を繰り延べておいて、設備投資するべき時に、生命保険等を解約して解約金で設備投資すれば、税金で投資をしたことになり、有利です。
④
役職員の退職金準備で保険等で繰り延べれば、これも税金で退職金を補ったことになる。
退職金は優遇税制があり、個人の所得税も有利です。
⑤
震災等不測の損害に備えることもできる。神戸震災の時、わたくしは、10社以上財務上の危機を救い、倒産を防止させることができました。
★中小企業者等の場合、中小企業の軽減税率制度があり、利益を繰り延べて各期の課税所得を800万円以下にすれば、低い税率で納税できるので、将来赤字にならなくとも軽減税率分が免税になり有利です。
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