建物付土地は路線価や公示価格に比べて、著しく安く買えることがよくある 。
本年5月に生保系ファンドが、銀座の不動産を坪単価2.5億円の高値で購入したそうです。
現在この近くの銀座7丁目で97坪強の土地の上に地下2階付8階建てビル(延床面積744坪の鉄骨造り一部鉄骨鉄筋コンクリート造)が総額42.5億円で売られているようです。
内訳は土地が32億円強で建物が10億円強です。計算すると土地の坪当たり単価は3000万円強と最近にない安い価格です。
この近辺の最近の売買価格は坪当たり6000万円から8000万円とのことです。
単価6000万円としても土地だけで約60億円です。それが、この土地部分が32億円で販売されているのです。
土地は時価の約半値で売りにでていると言えます。
しかし、これは不動産特定共同事業法に基づき1000万円単位で販売されており、既に約20億円は売れているようです。
従って、全部は購入できないので、倍の価格で買い手が現れても、共同投資なので、自分の意思だけで、売却することは原則としてできません。
しかし、値下がりのリスクより、値上がりの夢の方が大きい不動産といえよう。
何故、こういう事態が生じるのでしょうか。
不動産売買は、昔は、更地の時価を中心として価格形成されていました。しかし、現在は建物付土地の場合、収益還元法を中心に売買価格が決められています。
このビルは、高層でないため、収益性がそんなに高くないので、安く販売されているのです。もし、隣地と併せて高層ホテルでも建てる者が現れれば、土地の売却価格は高騰するかも知れません。
勿論不動産ですから、地価下落の可能性もあります。
要は、土地価格は、国税庁発表の路線価ではなく、最近は収益還元法で決まるから、不動産が著しく安く買えることがあるのです。
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